Letter
天文学:大質量星の形成領域の磁場によって調整される自己相似的な分裂
Nature 520, 7548 doi: 10.1038/nature14291
ほとんどの分子雲はフィラメント状あるいは細長い形状をしている。低質量星( < 太陽質量の8倍)を形成している分子雲の場合、力学的に優勢な分子雲間磁場(10〜100パーセク)に沿った自己重力と乱流圧の競合によって、磁場に垂直あるいは平行に延びた分子雲が形成される。最近の研究では、0.1〜0.01パーセクのスケールにおいて、大質量星( > 太陽質量の8倍)を形成している分子雲のコア内部ではそうした磁場が力学的に重要であることも示唆されている。しかし、コアの磁場の形態が分子雲間物質から受け継がれているのか、分子雲の乱流に支配されているのかは明らかでなく、10〜0.1パーセクのスケールでの分子雲の分裂に対する磁場の影響も分かっていない。本論文では、大質量星を形成している領域であるNGC 6334を、100〜0.01パーセクのスケールで偏光観測した結果から推測される磁場のマップについて報告する。NGC 6334には若い星を形成している場所があり、そこでは、磁場は星のフィードバックによる影響を強くは受けず、磁場の方向は全スケール範囲にわたってそれほど変化しない。このことは、磁場が力学的に重要であることを意味している。磁場がそろっているので、自己相似的なガス分裂が生じ、全てのスケールで、磁場に対してほとんど垂直に延びたガス構造が存在する。ガスの延びた構造の多くには、端の近くに密度のピークがあり、対称的に磁場をピンチしている。磁場の強さは密度の0.4乗に比例し、磁場に沿った非等方的なガス収縮を示している。我々は、磁場がNGC 6334の分子雲の分裂に重要な役割を担っていると結論付ける。

