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人間行動学:情緒的な学習によって関連事象の記憶が選択的かつ逆行的に強化される
Nature 520, 7547 doi: 10.1038/nature14106
長期記憶の神経生物学的モデルでは、当初は弱かった記憶が、数分ないし数時間後に起こる共通の神経経路の活性化によって強化されるという機構が提唱されている。このシナプス標識–捕捉モデルによって、瑣末な情報がその後の突出した経験によって選択的に固定される仕組みが説明できるとされる。標識–捕捉モデルを裏付ける行動上の証拠は、初期の弱い記憶が、その後の行動トレーニングによって強化されるという齧歯類の研究から得られている。ヒトでもこうした行動の標識形成過程が起こり、弱いエピソード記憶が安定な長期記憶に変換されるかどうかは分かっていない。今回我々は、ヒトにおいて、共通の神経基盤に表現されると思われる概念的に関連した情報が、情緒的な学習経験によって突出化されるならば、情報は選択的に固定されることを示す。中立的な対象の記憶は、同じカテゴリーの他の対象がショックとともに与えられることで、選択的に強化される。情緒的な学習の結果として起こる逆行的な強化は、記憶固定期間の後に観察されたが、直後の記憶テストや、恐怖条件付け以前に強く符号化されていたアイテムに対しては観察されなかった。今回の知見は、一般化された逆行的記憶強化の新たな証拠となる。つまり、初めは瑣末だった情報が、その後に概念的に関連した情報が突出することにより意味のあるものとして評価され、選択的に記憶される。

