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エピジェネティクス:DNAメチルトランスフェラーゼのゲノムプロファイリングにより、遺伝子メチル化におけるDNMT3Bの役割が明らかになった

Nature 520, 7546 doi: 10.1038/nature14176

DNAメチル化はプロモーターからの転写抑制につながるエピジェネティック修飾であり、哺乳類の発生に不可欠である。DNAメチル化は、de novo DNAメチルトランスフェラーゼであるDNMT3AとDNMT3Bの働きによって確立され、DNMT1は複製過程を通してメチル化維持を確保する働きを担う。これらの酵素の欠失は致死的であり、これらの遺伝子の体細胞変異はヒトの複数の病気と関連付けられている。ゲノムDNAのメチル化パターンがどのように調節されているかは、ほとんど解明されていない。それは、in vivoでDNMTをゲノムに誘導し、作用させる機序がほとんど分かっていないからである。この問題の手掛かりをつかむために、我々は哺乳類のde novo DNAメチルトランスフェラーゼのDNMT3AとDNMT3Bのゲノムへの結合と部位特異的活性を調べた。どちらの酵素も、マウス幹細胞のCpG密度の高いメチル化された領域に局在するが、活性なプロモーターやエンハンサーの領域には含まれていないことが明らかになった。de novoメチル化が起こる部位を特異的に調べることにより、酵素活性は結合を反映していることが分かった。de novoメチル化はCpG密度の上昇とともに増加するが、ヌクレオソームでは起こらない。重要なのは、転写された遺伝子の本体部分にDNMT3Bが選択的に結合し、それがこれらの遺伝子の選択的なメチル化につながっていることが観察されたことである。転写された配列をこのように標的とするには、SETD2を介して起こるヒストンH3リシン36のメチル化と、DNMT3Bの機能性PWWPドメインが必要である。これらの知見から、塩基配列とクロマチンによる合図がde novoメチルトランスフェラーゼ活性を誘導してメチロームの完全性を保つ仕組みが明らかになった。

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