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構造生物学:Methylomicrobium alcaliphilumの膜内在性ステロール還元酵素の構造

Nature 517, 7532 doi: 10.1038/nature13797

ステロールは生物の大部分にとって不可欠な生体分子である。Δ14-ステロールレダクターゼ(C14SR;別名TM7SF2)、7-デヒドロコレステロールレダクターゼ(DHCR7)や24-デヒドロコレステロールレダクターゼ(DHCR24)などのステロール還元酵素は、ステロール生合成の際に補因子の還元によりステロール部分の特定の炭素–炭素二重結合を還元する。また、核内膜の膜内在性タンパク質であるLBR(Lamin B receptor)にも機能を備えたC14SRドメインが存在する。本論文では、メタン酸化細菌であるMethylomicrobium alcaliphilum 20Z由来のΔ14-ステロールレダクターゼ(MaSR1)について、補因子NADPHが結合した状態の結晶構造を報告する。MaSR1は、ヒトのC14SR、LBRおよびDHCR7のホモログである。この酵素には10個の膜貫通領域(TM1–10)がある。触媒ドメインは、カルボキシ末端の半分(TM6–10を含む)から構成され、2つの相互に連結されたポケットを包み込んでいる。ポケットの1つは細胞質に面していてNADPHを収納しており、もう1つは脂質二重層から接近可能である。可溶性のステロイド5βレダクターゼの構造と比較すると、NADPHの還元末端がこの2つのポケットの連結点でステロール基質に接触すると考えられる。ステロール還元酵素の活性測定から、MaSR1がコレステロール生合成の中間体の二重結合を還元できることが明らかになり、ヒトC14SRの機能が保存されていることが実証された。従って、我々の結晶構造は、膜内在性ステロール還元酵素の原型として、ヒトの先天性疾患でのDHCR7およびLBRの変異の役割を解明する分子レベルでの手掛かりとなると考えられる。

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