Letter

生物地球化学:耕作地の生産性向上による大気中CO2の季節性に対する直接的なヒトの影響

Nature 515, 7527 doi: 10.1038/nature13957

地上測定と航空機測定によって、北半球の大気中の二酸化炭素(CO2)濃度の季節振幅が、過去50年間に最大で50%増大したことが示されている。この増大は、光合成の増強、従属栄養呼吸の増大、木本植生の拡大など、温帯、寒帯、北極域の生態系の特性やプロセスの変化と関連している。しかし、大気中CO2の季節性に観測された変化の背後にある正確な原因機構は、まだよく分かっていない。本論文では、生産統計と炭素収支モデルを用いて、過去の研究においてほとんど無視されてきた農業生産性の向上によって、観測された大気中CO2の季節変化の4分の1程度が説明されることを示す。特に、北半球の温帯域のとうもろこし、小麦、米、大豆の生産量は、1961~2008年に240%増加し、その結果、北半球の生育期における耕作地による正味の炭素吸収量が0.33ペタグラム増加した。とうもろこしのみで、この変化の3分の2を占める。この主な要因は、米国中西部と中国北部の集中的な生産地帯における農業の集約化である。とうもろこし、小麦、米、大豆は、温帯域の乾燥バイオマス生産量の約68%を占めるので、農業生産性の向上の総合的な影響はここで定量化された総計を超える可能性が高い。

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