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微生物学:人工甘味料は腸内微生物相を変化させることで耐糖能異常を引き起こす

Nature 514, 7521 doi: 10.1038/nature13793

ノンカロリー人工甘味料(NAS)は、世界で最も広く用いられている食品添加物の1つであり、痩せた人も肥満の人も同様に日常的に摂取している。カロリー量が低いため、NASの摂取は安全で有益だと考えられているが、その裏付けとなる科学的データは少なく、議論が続いている。本論文では、一般に使用されているNAS製剤の摂取が、腸内微生物相の構成や機能の変化を引き起こして、耐糖能異常の発生を促進することを示す。NASが関与するこうした代謝への有害な影響は、抗生物質投与によって解消される。また、NASのこうした影響は、NAS摂取マウス由来の糞便微生物相、あるいはNASの存在下で嫌気的に培養した糞便微生物相の無菌マウスへの移植によって、完全に移転させることが可能である。我々は、NASで変化し、宿主の代謝性疾患感受性に関連する複数の微生物代謝経路を突き止め、また、健康なヒト被験者でもNASによって同様にディスバイオーシス(腸内微生物相のバランス異常)や耐糖能異常が生じることを明らかにする。総合すると今回の結果は、NAS摂取、ディスバイオーシスおよび代謝異常を関連付けるものであり、従ってNASの大量使用についての再評価の必要性を示している。

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