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宇宙:質量降着を伴う中性子星によって駆動される超高輝度X線源

Nature 514, 7521 doi: 10.1038/nature13791

超高輝度X線源の多くは、近傍銀河の核から空間的にずれている点源であり、そのX線輝度は恒星質量ブラックホールへの球状降着から考えられる理論上の最大値(エディントン限界)を超えている。0.5~10 keVのエネルギー帯域におけるこれらのX線輝度は、毎秒1039エルグから1041エルグまでの幅がある。質量が大きいほど、等方エディントン限界に対する輝度比があまり極端ではなくなることが示されているので、理論モデルは中性子星系ではなくブラックホールに注目している。説明するのが最も難しい光源は、輝度範囲の端(毎秒1040エルグ以上)にあるものであり、これには太陽質量の50~100倍のブラックホール質量か、明るい銀河系X線連星にエネルギーを与える標準的な薄い円盤降着からの著しいずれのどちらか、またはその両方が必要である。本論文では、銀河M82核領域の広帯域X線観測を行い、2.5日で正弦変調された平均周期1.37秒の脈動が明らかになったことを報告する。脈動は、磁場を持つ中性子星の回転から発生し、変調はその連星軌道に起因する。脈動したフラックスだけが、毎秒4.9 × 1039エルグの3~30 keVの範囲内のX線輝度に対応している。脈動源は、変光源と空間的に一致しており、この変光源の輝度は、毎秒1.8 × 1040エルグの0.3~10 keVの範囲に達し得る。この関連性から、太陽質量の1.4倍の天体に対するエディントン限界の約100倍の輝度か、既知の降着パルサーの10倍以上の輝度が示唆される。これは、中性子星が超高輝度X線種族において珍しいものではない可能性を暗に示しており、磁場を持ったコンパクト天体への物質降着に対する物理モデルに疑問を投げ掛けている。

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