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宇宙:太陽質量の15倍未満と定まった超高輝度X線源のブラックホール

Nature 514, 7521 doi: 10.1038/nature13730

超高輝度X線源のほとんどには、銀河系内の恒星質量ブラックホールには見られない、典型的な一連の特性がある。それらは、毎秒3×1039エルグ以上の輝度で、異常に軟らかいX線成分(典型温度が約0.3 keV未満)を持ち、約5 keVを超えるスペクトルに、特徴的な減少が見られる。こうした不可解な特性は、中間質量ブラックホールを示す証拠か、ピーク輝度での銀河系内のブラックホールの一部に類似した、エディントン限界を上回る降着を受けている恒星質量ブラックホールからの放射であると解釈されてきた。最近、まれなトランジェント恒星質量ブラックホールに、強い軟X線スペクトルが観測された。本論文では、銀河NGC 7793内のX線源P13が、軌道周期が約64日の連星系にあり、超高輝度X線源の規準となる3つの特性の全てを示していることを報告する。B9Iaのドナー星のX線加熱から生じる、可視光と紫外線の強い変調をモデル化することによって、我々はブラックホールの質量を太陽質量の15倍未満に絞り込んだ。今回の結果は、P13において、軟らかい熱放射とスペクトル曲線が、実際に超臨界降着の特徴であることを示している。類推すると、同様のX線スペクトルを持ち輝度が最大で毎秒1040エルグの超高輝度X線源は、大質量の恒星質量ブラックホールへの超臨界降着によって説明できる。

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