免疫:炎症性カスパーゼは自然免疫における細胞内LPS受容体である
Nature 514, 7521 doi: 10.1038/nature13683
マウスのカスパーゼ11が関わる非典型的なインフラマソームは、さまざまな細菌感染に応答する。細胞質のリポ多糖類(LPS)への応答として、カスパーゼ11の活性化が誘導するピロトーシスは、マウスの内毒素ショックに重要である。細胞質のLPS感知の基盤となる機序や、それに関わるパターン認識受容体は明らかにされていない。本論文では、ヒトの単球や上皮細胞、角化細胞は、細胞質にLPSを送達してやるとネクローシスを起こすことを示す。LPSが誘導する細胞傷害は、ヒト・カスパーゼ4に仲介されていて、このカスパーゼはマウスのカスパーゼ11を機能的に補完できる。ヒト・カスパーゼ4とそのマウスホモログであるカスパーゼ11(以下、カスパーゼ4/11とする)、またヒト・カスパーゼ5も、LPSやリピドAに高い特異性と親和性で直接結合する。ピロトーシスが起こっている細胞では、LPSは内因性のカスパーゼ11と結合していた。昆虫細胞の精製カスパーゼ4/11は、LPSが結合するとオリゴマー化して、その結果としてこれらのカスパーゼが活性化された。紅色細菌のRhodobacter sphaeroidesに由来する低アシル化リピドIVaとリポ多糖類(LPS-RS)は、カスパーゼ4/11に結合できたが、オリゴマー化や活性化を引き起こすことはできなかった。LPSとの結合は、カスパーゼのCARDドメインを介して起こった。LPSと結合できないCARDドメイン点変異体は、エレクトロポレーションによるLPS送達や細菌感染の際に、LPSに応答してオリゴマー化や活性化を引き起こすことがなく、また、ピロトーシスも誘導できなかった。カスパーゼ4/5/11のこのような機能は、免疫における新しいパターン認識様式に当たり、今までに例のないカスパーゼ活性化の方法を示している。

