Letter

宇宙:タイタンの高高度に位置する南極の雲に見られるシアン化水素の氷

Nature 514, 7520 doi: 10.1038/nature13789

タイタンの中層大気は現在、2009年にタイタンで北半球の春が到来した後、急速な季節変化を受けている。2012年5月には、巨大な雲がタイタンの南極上空300 kmの高さで初めて観測された。そこでは以前に最高温度が観測されており、タイタン大気のいかなるガスに対しても、凝結は予想されていなかった。本論文では、この雲がマイクロメートルサイズの凍ったシアン化水素(HCNの氷)の粒子からなることを報告する。この高度でのHCN粒子の存在は、中間赤外線観測から求められた温度と共に、2012年初期の冬に極渦の内側のタイタン大気が劇的に冷却されたことを示している。そうした冷却は、これまで計測された極渦における高高度の温度上昇と対照的であり、温度は循環モデルによって予想されるより100 K低い。これらの結果は、タイタンの冬側の極での春分点後の冷却が、これまで考えられているよりも、はるかに効率が良いことを示している。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度