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微生物学:ヒト皮膚メタゲノムの機能を形作る身体部位的特性と個体特性
Nature 514, 7520 doi: 10.1038/nature13786
ヒト皮膚の変化に富んだ形状は、人体の微小環境が微生物群集の機能的構成や系統分類上の構成にどのように影響するかを研究するための貴重な機会をもたらす。系統マーカー遺伝子に基づく研究から、異なる皮膚ニッチに定着するさまざまな細菌や真菌が見つかっている。今回、健康なヒトの多様な身体部位についてメタゲノム解析を行い、身体部位の局所的特性と強い個体特性が皮膚のマイクロバイオームを規定していることを示す。我々は、細菌や真菌、ウイルスからなる群集間の類縁関係解析法を開発し、これによって身体部位による特異性だけでなく個体ごとの特徴を明らかにした。また、優占種の株レベルの多様性が不均一で多系統性であることも確認した。複数の界にまたがる遺伝子カタログを作成することで、特性解析がまだ行われていないメタゲノムを、参照情報を用いない解析法で捕捉し、このカタログを使って、参照ゲノムがない種の遺伝学的な特徴を明らかにした。本研究は、界内での微生物種の相互作用、代謝の変化および株の追跡を調べるヒト疾患研究の基礎となるものであり、微生物の構成と機能に身体部位的特性と個体特性の2つが及ぼす影響を明らかにした。

