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医学:ZMappは非ヒト霊長類で進行したエボラウイルス感染症を回復させる

Nature 514, 7520 doi: 10.1038/nature13777

エボラウイルス感染症に対しては承認されたワクチンも治療薬もないため、その大発生を抑える手段は症状を一時的に抑える緩和ケアと、伝播を防止するための遮断法に限られている。しかし、西アフリカ諸国での2014年のエボラウイルス感染症大発生は長く続いており、このような手法では、まだ終息に至っていない。本論文では、既存の2種の抗体カクテルを最適化した、モノクローナル抗体併用薬のZMappについて、アカゲザルでのエボラウイルス接種後、最長で5日以内に投与を開始すれば、100%の個体を救済できたことを示す。高熱、ウイルス血症、および血球数や血液化学検査値の異常は、ZMappによる介入前に多くのアカゲサルで明らかだった。肝臓酵素の上昇、粘膜出血および全身性点状出血によって示されるような進行した疾患も回復可能で、完全回復につながった。ELISAおよび中和抗体による解析から、ZMappはエボラウイルスギニア株と交差反応性があることが示されている。ZMappの有効性は、これまでに報告されている他のどんな治療薬をも凌駕しており、得られた結果は、臨床使用を目的として、このカクテルのさらなる開発を進めるための正当な理由となる。

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