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細胞:多能性細胞と体細胞におけるエピジェネティック記憶の動的維持と静的維持

Nature 513, 7516 doi: 10.1038/nature13458

遺伝子調節プログラムの安定的な維持は、多細胞生物の正常な機能に必須である。エピジェネティックな機構、特にDNAのメチル化は、胚発生の間に書き込まれて細胞型特異的遺伝子発現を誘導する細胞記憶を作り出すことで、このような維持を促すと考えられている。今回我々は、DNAメチル化の回転率を定量的に推定する新たな方法を開発し、ヒト胚性幹細胞が自身のエピジェネティック状態を維持するのは、母細胞から娘細胞へのエピジェネティック情報をコピーすることによるのではなく、メチル化標識の付加と除去の拮抗的過程の均衡を保つことによるという結果を報告する。対照的に、体細胞はかなりのエピジェネティック情報を子孫細胞に受け渡す。逆説的だが、体細胞エピゲノムは存続的であるためにノイズに対しより脆弱になる。それはランダムなエピ変異が蓄積して、エピゲノム的な基底状態を大きく乱し得るからである。エピジェネティックな撹乱の速度はゲノムの状況に依存しており、特にDNAメチル化の消失は、後期DNA複製動態と結び付いている。エピジェネティックな撹乱が多能性状態では観察されないのは、速い回転率による均衡が標準状態を継続的に補強するためである。また、この動的なエピジェネティック均衡は、多能性誘導後、迅速かつほぼ完ぺきにエピゲノムが再プログラム化される仕組みも説明する。

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