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がん:変異型IDHはHNF-4αを抑制して肝細胞の分化を阻害し胆道がんを促進する

Nature 513, 7516 doi: 10.1038/nature13441

イソクエン酸デヒドロゲナーゼ1遺伝子(IDH1)とIDH2の変異は、致死性の高い肝臓がんである肝内胆管がん(IHCC)で見られる、非常に一般的な遺伝的変化の1つである。IHCCなどの悪性腫瘍の変異型IDHタンパク質は、異常な酵素活性を獲得しており、α-ケトグルタル酸(αKG)を2-ヒドロキシグルタル酸(2HG)へ変換することができる。これによって複数のαKG依存性ジオキシゲナーゼの活性が阻害され、細胞の分化、生存、細胞外マトリックスの成熟に変化が起こる。しかし、IDH変異が腫瘍形成を引き起こす分子経路はまだ不明である。本研究では、変異型IDHが2HGを産生し、肝細胞の特性と静止期のマスター調節因子であるHNF-4αを抑制することで、肝前駆細胞の肝細胞分化を阻害することを示す。それと一致して、成体の肝臓で変異型IDHを発現する遺伝子改変マウスモデルでは、肝損傷に対して異常な応答が見られ、これはHNF-4αのサイレンシング、肝細胞分化の障害、細胞増殖レベルの顕著な上昇を特徴としていた。さらに、ヒトIHCCの一部では共存する遺伝的変化であるIDHKrasの変異が協同で働き、肝前駆細胞の増殖、前悪性の胆道病変の形成、転移性IHCCのプログレッションを駆動する。以上の結果は、IDH変異、肝細胞運命、IHCC発症機序の間に機能的なつながりがあることを示しており、IDHによる悪性化の新たな遺伝子改変マウスモデルを提示するものである。

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