Letter
宇宙:Ia型超新星2014Jから生じたコバルト56のγ線輝線
Nature 512, 7515 doi: 10.1038/nature13672
Ia型超新星は、単体の炭素酸素白色矮星か、合体しつつある一対の白色矮星の熱核爆発であると考えられている。爆発による核融合で大量の放射性56Niが生じる。爆発後、56Niから56Coを経て56Feとなる崩壊連鎖は、γ線を生成し、このγ線は、膨張する放出物内で再処理され、強力な可視光放射を生じさせる。本論文では、近傍銀河M82にあるIa型超新星2014Jから放出される、エネルギーが847 keVと1,238 keVの56Co輝線と200~400 keV帯のγ線連続光を検出したことを報告する。線フラックスは、0.6±0.1太陽質量程度の放射性56Niが爆発時に合成されたことを示唆する。線幅の広がりからは、秒速10,000±3,000 kmという、質量で重み付けされた特徴的な放出物の膨張速度が得られる。観測されたγ線の特徴は、十分に質量があるため不安定になり重力崩壊を起こす白色矮星爆発の標準モデルとおおむね一致しているが、核融合により同等量の56Niを生じる合体説を除外するわけではない。

