Letter

応用物理学:低次元相変化膜によって可能になったオプトエレクトロニクスデバイスの枠組み

Nature 511, 7508 doi: 10.1038/nature13487

カルコゲニド系相変化材料などの、屈折率を光学的に自在に変えられる材料が開発されたことによって、大量のデータを記憶できる安価で高速かつ信頼性の高い携帯型プラットフォームがもたらされ、媒体産業やデータ記憶装置産業が激変した。相変化材料は、熱などの刺激に応答して、アモルファスと結晶という2つの固体状態が切り替わり、このとき光吸収、電気伝導度、ヤング率といった材料物性の変化を伴う。こうした相変化材料(特に、ゲルマニウム・アンチモン・テルル合金Ge2Sb2Te5)の初期の応用は、材料の光学的特性の可逆的変化を、書き換え型光データ記憶装置技術に利用したものであった。最近では、不揮発性相変化メモリーの開発において、電気伝導度の変化も広く研究されるようになっている。今回我々は、そうした材料の光学的特性と電子的特性を合わせて調節することによって、データ記憶以外にもディスプレイやデータ可視化への応用が生まれることを示す。極めて薄い相変化材料と透明導電体を用いて、我々は、反射モードと半透明モードの両方において電気的に誘起される安定な色変化を実証している。さらに、硬い膜と柔軟な膜上のディスプレイに、ピクセル化法をどのように用いるかについて示している。低次元相変化材料を用いたこのオプトエレクトロニクスデバイスの枠組みには、ナノメートルスケールのピクセルを持つ超高速全固体ディスプレイ、半透明「スマート」ガラス、「スマート」コンタクトレンズ、人工網膜デバイスなど、多くの応用の可能性がある。

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