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宇宙:分子ガスがほとんどない、塵の豊富な領域に出現した2つのγ線バースト

Nature 510, 7504 doi: 10.1038/nature13325

継続時間の長いγ線バーストは、大質量星の爆発に関係しており、従って分子ガス(星形成の原料)を伴う星形成領域に存在すると考えられている。しかし、バーストの出現した母銀河における、分子ガスのトレーサーとなる一酸化炭素(CO)のこれまでの探査では、輝線は全く検出されていない。分子は、γ線バーストの残光のスペクトル中に吸収線として検出されたことはあり、その分子ガスは、銀河系の淡いあるいは拡散した分子雲に類似している。吸収線で探査されるのは視線上にある星間物質だけであるため、この分子ガスがバーストの発生した領域における一般的な特性を示しているかどうか明らかではない。本論文では、γ線バーストの出現した2つの母銀河における、CO輝線とミリメートル波長の連続光放射の空間的に分解された観測について報告する。バーストが出現した領域は、塵が豊富にあるが、分子ガスが特に豊富にあるわけではなかった。分子ガスの塵に対する比率( < 9~14)は、銀河系の星形成領域や近傍の星形成銀河における値よりも有意に小さく、星形成領域の高密度ガスのほとんどが他の大質量星によって散逸されていることを示唆する。

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