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細胞生物学:miR-34/449はcp110を抑制することにより運動繊毛形成に必要とされる

Nature 510, 7503 doi: 10.1038/nature13413

mir-34/449ファミリーは、3個のゲノム遺伝子座にある6個の相同なmiRNAからなる。miR-34/449 miRNAの重複性とmiR-34/449 miRNAが主に多繊毛上皮で発現することは、繊毛形成における機能的重要性を示唆している。今回我々は、全てのmiR-34/449 miRNAを欠損するマウスに、新生仔死亡、不妊、および粘膜繊毛クリアランス異常により引き起こされる重度の呼吸機能不全が見られたことを報告する。マウスとツメガエル(Xenopus)の両方で、miR-34/449欠損多繊毛細胞(MCC)は繊毛の長さと数が著しく減少しており、これは基底小体の成熟および頂端側細胞膜への結合の異常に起因する。繊毛形成に対するmiR-34/449の作用の少なくとも一部は、繊毛形成を抑制する中心小体タンパク質Cp110の転写後抑制によりもたらされる。これに一致して、miR-34/449欠損MCCでのcp110のノックダウンは、基底小体の成熟と結合を正常化することにより繊毛形成を回復させる。総合すると、以上の結果は、miR-34/449が運動繊毛形成を調節する保存された細胞・分子機構を明らかにしている。

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