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プロテオミクス:質量分析に基づくヒトプロテオームの概要
Nature 509, 7502 doi: 10.1038/nature13319
プロテオームには、タンパク質量の大きな差異、細胞種や時期に依存する発現パターン、翻訳後修飾といった特性があり、それらはいずれも、ゲノミクスやトランスクリプトミクスからは得られない生物学的情報を含んでいる。本研究では、質量分析に基づくヒトプロテオームの概要と、テラバイト規模のビッグデータをリアルタイム解析するための公開型高性能インメモリーデータベースである「ProteomicsDB」について報告する。ヒトの組織や細胞株、体液から集められた情報により、タンパク質をコードするゲノム領域のサイズ推定が可能になり、器官特異的なタンパク質や、多数の翻訳されたlincRNA(long intergenic non-coding RNA;長鎖遺伝子間非コードRNA)が明らかになった。ヒト組織のメッセンジャーRNAとタンパク質発現プロファイルの解析からは、タンパク質量の制御が進化的に保存されていることが明らかになり、また、薬剤感受性データを統合することで、耐性や感受性を予測するためのタンパク質が見つかった。このプロテオームプロファイルはまた、タンパク質複合体の構成や化学量論的特性の解析にかなり役立つと期待される。このように、ProteomicsDBはプロテオームの情報探索を可能にし、生物学的知見をもたらすとともに、プロテオミクス技術の発展を推進する。

