Article

プロテオミクス:ヒトプロテオームの概要マップ

Nature 509, 7502 doi: 10.1038/nature13302

ヒトゲノムの塩基配列情報が利用できるようになったことで、生物医学研究はこの10年で大きな変容を遂げた。しかし、ヒトゲノムのマップに相当するような、タンパク質やペプチドの直接測定で作成されたヒトプロテオームのマップはいまだに作られていない。本論文では、高分解能のフーリエ変換型質量分析法を用いたヒトプロテオームの概要マップを示す。17種類の成体組織、7種類の胎児組織および6種類の純化した初代培養造血細胞を含む、30種類の組織学的に正常なヒト試料についての詳細なプロテオームのプロファイリングから、ヒトで注釈付けされた全てのタンパク質コード遺伝子の約84%に相当する17,294個の遺伝子にコードされるタンパク質が同定された。独自の包括的なプロテオゲノミクス解析戦略によって、多数の新規タンパク質コード領域を見つけることができた。その中には、翻訳される偽遺伝子、非コードRNAおよび上流オープンリーディングフレームが含まれている。この大規模なヒトプロテオームのカタログ(http://www.humanproteomemap.org/でウェブ上のインタラクティブ・リソースとして利用できる)は、利用可能なヒトのゲノムおよびトランスクリプトームのデータを補完し、健康や疾患の生物医学研究を促進するだろう。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度