Letter
地球:カリフォルニア中部の地下水枯渇による隆起と地震活動
Nature 509, 7501 doi: 10.1038/nature13275
米国カリフォルニア州のサンホアキン・バレーにおける地下水利用は、帯水層への補充を上回っているため、地下水がかなり減少し谷床が急速に沈降している。過去1世紀半にわたって地下水が大量に失われたことは、リソスフェアの質量のかなりの減少と大規模な荷重の低下に相当しており、地殻の変形と地震活動に大きな影響を及ぼしていると考えられるが、調べられたことはない。本論文では、全球測位システムによる鉛直測定を用いて、年間1~3 mmの岩盤隆起を示す広い領域がサンホアキン・バレー南部を取り囲んでいることを示す。観測された隆起は、そのほとんどが地下水の枯渇によって生じている現在の貯水低下速度の、簡単な弾性モデルから予測される屈曲とよく一致している。隣接する海岸山脈中央部とシエラネバダ山脈の高度は強い季節変化を示し、乾燥した夏季後半と秋季に最大になるが、湿度の高い月における谷床隆起とは同期していない。この結果は、海岸山脈の長期的および夏季後半の屈曲隆起は、サンアンドレアス断層にかかる実効法線応力を減少させていることを示唆している。この過程は、断層を破壊に近い状態にしているので、パークフィールドで観測された微小地震活動の季節変化を説明する有力な機構が得られ、サンホアキン・バレーに隣接する断層系の長期的な地震活動度に影響を及ぼしている可能性がある。さらに、これまでテクトニクス由来かマントル由来の力に起因すると考えられてきたシエラネバダ山脈南部の現在観測されている隆起は、部分的には人為的な地下水枯渇の結果であることも推測される。

