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遺伝学:哺乳類のY染色体には幅広く発現する遺伝子量感受性調節因子が保持されている
Nature 508, 7497 doi: 10.1038/nature13206
ヒトのX染色体、Y染色体は、普通の1対の常染色体から進化したが、Y染色体には数百万年前に遺伝子崩壊が起こり、そのためこの染色体の祖先遺伝子は3%しか残っていない。我々は、8種類の哺乳類についてY染色体の進化を再現し、現在残っている祖先遺伝子を保存する働きをしてきた遺伝子含量の偏りと選択圧を明らかにした。その結果、遺伝子の残存はランダムではないことが分かり、2つの例では、有胎盤哺乳類と有袋類全体で収斂進化したことが示された。我々は、幅広く発現して転写、翻訳、およびタンパク質の安定性の調節因子として働く相同なX–Y遺伝子対の遺伝子量が祖先と同じに維持されるように、選択を介してY染色体の遺伝子含量が特殊化されてきたと結論する。Y染色体は、精巣決定と精子形成に果たす役割だけでなく、雄の生存能力にも不可欠であり、ターナー症候群にも、また健康と疾患に関連する表現型の性差にもこれまで認識されていなかった役割を果たしていると考えられる。

