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進化:原始的な板皮類から得られた、有顎脊椎動物の顔の起源に関する手がかり

Nature 507, 7493 doi: 10.1038/nature12980

現生脊椎動物は2つの分岐群からなる。1つは無顎の円口類(ヤツメウナギ類とウタウナギ類)、もう1つは有顎の顎口類(他の全ての脊椎動物)であり、この両者の顔の構造は対照的である。この違いは、発生過程における頭蓋原基の成長パターンの、少数だが重要な差異から生じる。特に、鼻嚢と下垂体は円口類では単一のプラコードから生じるが、顎口類では別々のプラコードから生じ、また目の下の(infraoptic)外胚葉系間充織は、円口類では単一プラコードの両側を前進するが、顎口類ではプラコードの間を前進する。ステム群顎口類の化石には、発生過程の代理指標となる特徴を豊富に含む頭蓋構造が保存されており、そのため、無顎脊椎動物から有顎脊椎動物への移行をいくつかの進化段階に分けることが可能になる。本研究では、PPC-SRμ(propagation phase contrast synchrotron microtomography)法を用いて、原始的な板皮類(有顎のステム群顎口類)であるRomundinaの頭蓋構造を画像化し、これが、有顎脊椎動物の構造と、円口類やガレアスピス類(無顎のステム群顎口類)のShuyuと似た頭蓋および脳の比率とを併せ持つことを示す。この組み合わせは、有顎脊椎動物としては原始的であると思われ、顎口類が出現する際に、外胚葉系間充織の成長軌跡、外胚葉系間充織の増殖、および脳の形態変化の間に分離が起こったことを示唆している。

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