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医学:インフルエンザの適応度予測モデル

Nature 507, 7490 doi: 10.1038/nature13087

季節性A型ヒトインフルエンザウイルスH3N2(A/H3N2)は迅速に進化し、そのため、流行するウイルス株集団の塩基配列が毎年かなり変化する。適応変異はヒトの免疫攻撃に対応したものであり、主として、ウイルス表面タンパク質であるヘマグルチニンの抗原エピトープとなる抗体結合領域に起こる。今回我々は、年ごとのウイルス集団の進化を予測するヘマグルチニンの適応度モデルを考案した。ウイルス株の適応度を決定するのは2つの要因、すなわち適応的なエピトープ変化とエピトープ以外での有害な変異であることが明らかになった。これまでに検出された全ウイルス株の集団遺伝学データを使って、ある年に流行している複数の株について、2つの適応度成分を推定した。そして、各株の適応度と出現頻度から、その子孫株の翌年における出現頻度を予測した。この適応度モデルは、A型インフルエンザの適応の歴史を描き出し、ワクチン用ウイルス株を選択するための理にかなった手法を示唆する。これらの結果は、インフルエンザウイルスなどの進化の速い病原ウイルスについて、抗原の表現型と、遺伝的連鎖によって連動するその他のウイルス機能とを統合して捉える、より包括的な疫学の必要性を示している。

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