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発生生物学:EHMT1はPRDM16複合体を介して褐色脂肪細胞の運命と熱産生を制御する

Nature 504, 7478 doi: 10.1038/nature12652

褐色脂肪組織(BAT)は、低体温や肥満に対する防御機構として、化学的エネルギーを熱の形で消費する。最近の報告では、褐色脂肪細胞は、PRDM16(PR domain containing protein 16)転写複合体の作用を介して、Myf5+皮節系(dermotomal)前駆細胞から生じることが示されている。しかし、褐色脂肪細胞の細胞系譜指定を決定する分子スイッチの酵素構成因子は分かっていない。本研究では、EHMT1(euchromatic histone-lysine N-methyltransferase 1)が、BATに豊富に存在する、PRDM16転写複合体における必須のリシンメチルトランスフェラーゼであり、褐色脂肪細胞の運命を制御することを示す。褐色脂肪細胞でEHMT1を欠失させると、褐色脂肪の特性が著しく失われ、筋選択的遺伝子プロモーターのヒストン3リシン9(H3K9me2および3)の脱メチル化を介して、in vivoで筋分化が誘導される。逆に、EHMT1の発現は、PRDM16タンパク質を安定化することにより、BAT選択的な熱産生プログラムを正に制御する。特に、脂肪細胞特異的なEHMT1の欠失は、BATを介した適応性熱産生、肥満、全身性のインスリン耐性の著しい低下を引き起こすことは重要である。以上の結果は、EHMT1が褐色脂肪細胞の運命とエネルギー恒常性を制御する必須の酵素スイッチであることを示している。

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