Article

細胞:ニッチ内の空間構成は幹細胞運命決定因子の1つである

Nature 502, 7472 doi: 10.1038/nature12602

哺乳類組織中にある幹細胞ニッチは、不均質で区画化されていることが多いが、ニッチ内の位置の違いが幹細胞の多様な運命を限定するのかどうかは分かっていない。この仮説を検証するために、本研究ではマウスの毛包ニッチを用い、生体顕微鏡と遺伝学的細胞系譜追跡法を組み合わせて、生きたマウスでの毛の再生過程を通して、同じ幹細胞系譜をその正確な発生場所から始めて、繰り返し観察した。この手法を使うことで、ある幹細胞が毛包内ニッチ内のどの位置にあるかによって、その細胞が運命拘束を受けないままでいるか、前駆細胞を生み出すか、それとも分化への運命拘束を受けるかを予測できることが直接明らかになった。さらに、レーザーによる細胞除去を行ったところ、毛包幹細胞が再生にとって必須ではなく、通常は毛の成長に関与しない上皮細胞が、幹細胞の除去された区画に入り込み、毛の再生を維持することが分かった。この研究は、成体組織でニッチが誘導する運命決定の一般的モデルを提供する。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度