Letter

古生物学:カンブリア紀の大付属肢節足動物に見られる鋏角類神経の基本パターン

Nature 502, 7471 doi: 10.1038/nature12520

カンブリア紀前期の節足動物の神経組織を保存する標本が最近発表され、その保存状態は、頭部の分節構造が脳の個々の神経分節と関連付けられるほどのものであった。この関連付けは、化石分類群の特殊化した頭部付属肢の分節の在り方に関する長年の論争を解決するための新たなデータを提供する。本論文では、中国南西部の澄江生物相から産出した「大付属肢」節足動物Alalcomenaeus種の頭部および胴部の神経構造を明らかにする。これは、カンブリア紀の動物に関して知られている神経構造の特徴として、最も完全性の高いものである。マイクロコンピューター断層撮影法により、4個の頭部神経節が接続する前大脳から分かれた1つの視神経網という配列が明らかになり、その後ろに、11分節した胴部の8個の連続する神経節がつながっていた。視神経網、脳および神経節の配列は、現生する全節足動物の一部である鋏角亜門の神経系に最もよく一致しており、これによって、「大付属肢」節足動物を鋏角類の集団全体に位置付けることが確認された。中大脳の神経分節の位置が大付属肢の付着点と整合していることから、中大脳による大付属肢の神経支配が示され、形態の類似性によって指摘されていた「大付属肢」と鋏角との相同性が裏付けられた。AlalcomenaeusおよびFuxianhuia protensaで明らかになった神経構造の特徴は、それぞれ鋏角亜門および大顎亜門の現生節足動物に認められる2種類の主要な脳構造がカンブリア紀前期には進化していたことを示している。

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