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古生物学:硬骨魚類様の辺縁顎骨を持つシルル紀の板皮類
Nature 502, 7470 doi: 10.1038/nature12617
顎口類(有顎脊椎動物)クラウン群は、対照的で相補的な特性を有する2つの現生分岐群からなっている。特に際立つのは、軟骨魚類が、硬骨魚類(硬骨魚および四肢類)の特徴である大きな皮骨を持たないことである。こうした差異の両極性や、クラウン顎口類の最終共通祖先の形態は、長く続く議論の対象となっている。本論文では、中国のシルル紀層で見つかった、三次元的に保存された4億1900万年前の板皮類魚類の化石について報告する。これは、従来は硬骨魚類に限定的な特徴とされてきた皮骨性の辺縁顎骨(dermal marginal jaw bone;前上顎骨、上顎骨および歯骨)を持つステム顎口類として最初の化石である。系統発生解析から、この新しい化石魚類は顎口類ステム群の頂点付近に位置付けられるが、他の板皮類との類縁関係は完全に明らかにはならない。またこの解析によって、全ての棘魚類は軟骨魚類ステム群に属することになる。これらの結果は、軟骨魚類と硬骨魚類の最終共通祖先が大型の皮膚骨格を有していたことを示唆しており、クラウン顎口類の分岐を研究するための新しい枠組みをもたらす。

