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医学:がんにおける突然変異の不均一性と新たながん関連遺伝子の探索
Nature 499, 7457 doi: 10.1038/nature12213
がんのイニシエーションと進行に関わる全遺伝子の包括的カタログを作る目的で、大規模な国際プロジェクトが進行中である。これらの研究では、対応する腫瘍と正常組織の検体について塩基配列解読を行った後、数理的解析により、偶然に生じると予測されるよりも高い頻度で変異が起きている遺伝子を突き止める。本研究では、がんゲノム研究の根本的な問題、すなわち、扱うサンプルサイズの増大に伴い、現在の解析方法では有意と推定される遺伝子が次々と生み出され、リストに含まれる遺伝子の数が数百に膨れ上がってしまう問題について述べる。このリストには、嗅覚受容体や筋タンパク質タイチンなど、該当するとは思えない遺伝子が多く含まれ、多数の偽陽性の結果が、ドライバー変異を隠してしまっていることが示唆される。我々は、この問題の大部分が突然変異の不均一性に起因するものであることを示し、この問題を解決する新しい解析法、MutSigCVについて報告する。MutSigCVを、腫瘍と正常検体の3,083ペアから得たエキソーム塩基配列に適用したところ、がんタイプ内での変異の頻度および変異スペクトルに非常に著しい変動があること(これによって変異プロセスや病因が明らかにされる)、また、ゲノム全体での変異頻度にも著しい変動があること(これはDNA修復のタイミング、さらに転写活性とも強い関連がある)が分かった。突然変異の不均一性を解析に組み込むことで、MutSigCVは、明白な人為的結果のほとんどを除外することができ、真にがんと関連した遺伝子を同定することが可能になる。

