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構造生物学:cGASによる細胞質内DNA感知の構造的機序
Nature 498, 7454 doi: 10.1038/nature12305
細胞内にある細菌やウイルス感染から生じる細胞質内DNAは、強力な病原体関連分子パターン(PAMP)となって自然免疫宿主防御を引き起こし、I型インターフェロンおよび炎症性サイトカインの産生をもたらす。最近発見された環状GMP-AMP(cGAMP)合成酵素(cGAS)による細胞質内DNAの認識は、cGAMPの産生を誘導してSTING(stimulator of interferon genes)を活性化する。今回我々は、cGASの単体、またDNA、ATPおよびGTPとの複合体の結晶構造を機能解析とともに報告する。我々の結果は、cGASの幅広いDNA感知特異性を説明し、cGASがジヌクレオチド形成を触媒する仕組みを明らかにしており、また活性化がDNAが誘導する構造切り替えによるものであることを示している。cGASは、抗ウイルス性の細胞質内二本鎖RNAセンサーである2′-5′オリゴアデニル酸シンターゼ(OAS1)と著しい構造類似性を持つが、B型二本鎖DNAを認識する独特なジンクサム(zinc thumb)を含む。我々の結果は、OAS1およびcGASヌクレオチドトランスフェラーゼによるdsRNAとdsDNAの自然免疫感知機構を一本化するものといえる。

