Letter

宇宙:高伝導率の磁気流体力学乱流における磁力線凍結の破壊

Nature 497, 7450 doi: 10.1038/nature12128

理想的なプラズマに対する「凍結」磁力線の概念は、さまざまな天体物理学現象、例えば星間媒質中に凍結した磁力線がねじれて、原始星から過剰な角運動量が流出する現象を説明するのに役立つ。しかし、凍結磁力線は、太陽フレアに見られるような、高い伝導率で観測される磁気トポロジーの急激な変化が起こらないようにする。プラズマのミクロな物理過程が、観測される高い速度の説明として提案されたが、そのような過程によって、広がりが数千イオンジャイロ半径よりずっと大きい天体物理学的磁束構造が急速に再結合できるかどうかは未解決の問題である。別の説明として、乱流リチャードソン移流によって、磁力線が、遠く離れた距離からジャイロ半径のオーダーへ爆縮して集まるというものがある。本論文では、リチャードソン分散を示す高伝導率での磁気流体力学乱流のシミュレーションの解析結果を報告する。空間的に微分不可能に見える粗い速度場中のこの移流効果から、解析的研究で予測されたように、完全に非決定論的、すなわち「自発的に確率的」な磁力線運動が生じる。イオンジャイロ半径よりも大きなスケールでの標準的な磁力線凍結が乱流破壊するとして、観測されている(太陽フレアとコロナガスの噴出)や、予測されている(内部ヘリオシース、降着円盤、γ線バーストなど) 非常に大きなスケールの磁力線構造の高速再結合が説明できる。速度場が滑らかなプラズマ層流や低い乱流強度の場合、確率的磁力線凍結は通常の凍結条件になる。

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