Article

構造生物学:ヒトおよびショウジョウバエの80Sリボソームの構造

Nature 497, 7447 doi: 10.1038/nature12104

全ての細胞で、タンパク質合成はリボソームと呼ばれる巨大分子機械によって行われている。原核生物、酵母および原生生物のリボソームの構造は決定されているが、もっと複雑な構造を持つ後生動物の80Sリボソームの構造はまだ明らかになっていない。本論文では、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)およびヒト(Homo sapiens)の80Sリボソームについて、翻訳因子eEF2、E部位にある転移RNAおよびStm1様タンパク質と複合体を形成した状態の、高分解能低温電子顕微鏡法密度図に基づく構造を報告する。これらの構造は、後生動物特異的なリボソームRNAとリボソームタンパク質との共進化を明らかにしているだけではなく、後生動物リボソームには層構造が2つ多く存在することを示している。これらの層は、秩序立った構造の内部層が柔軟なRNA外層により覆われるという構造である。ヒトとショウジョウバエのリボソームの構造は、構造生物学や生化学、遺伝学におけるより詳細な実験のための基盤となるだろう。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度