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遺伝:ゼブラフィッシュのゲノム参照配列とヒトゲノムとのその類縁性

Nature 496, 7446 doi: 10.1038/nature12111

ゼブラフィッシュは、脊椎動物の遺伝子機能研究でよく用いられている生物の1つである。胚がほぼ透明であり、遺伝子のノックダウンや過剰発現による遺伝学研究を短期間で行えることから、ゼブラフィッシュは脊椎動物の遺伝子機能の詳細な解析に広く用いられており、ヒト遺伝疾患の研究でも次第に使用されるようになってきている。しかし、ヒト遺伝疾患の有効なモデルを作製するには、ゼブラフィッシュの遺伝子や遺伝子構造が、オルソロガスなヒト遺伝子にどの程度近いのかを明らかにすることが重要である。これを検討するために、我々はゼブラフィッシュゲノムの高品質の配列アセンブリを作製した。これは全長を解読した長い挿入配列クローンの重複したセットからなり、これらのクローンは高分解能で高密度の減数分裂地図を用いて正しい並び順と向きに整列してある。自動と手動による詳細な注釈付けを行い、これまでにゲノムが解読された脊椎動物の遺伝子セットの中で最大となる、2万6000個以上のタンパク質コード遺伝子が確認された。ヒト参照ゲノムとの比較から、ヒト遺伝子の約70%について、明らかにオルソログであるゼブラフィッシュ遺伝子が1個以上あることが明らかになった。さらに、この高品質なゲノムアセンブリによって、独特な繰り返し配列部分、偽遺伝子の少なさ、第4番染色体にゼブラフィッシュ特異的遺伝子が多く存在すること、および性決定に影響する染色体領域などの重要なゲノム特性について、より明確に理解することができる。

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