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宇宙:赤方偏移6.34にある塵に隠された大質量で最高形成率のスターバースト銀河
Nature 496, 7445 doi: 10.1038/nature12050
現在の大質量早期型(楕円とレンズ状)銀河は、形成初期に大質量ダークマターハロー中の塵で覆われた激しいスターバースト、すなわち星形成率の爆発的増加を通して、その星質量と重元素の大半をおそらく獲得したと考えられている。しかし、ビックバン後のどれだけ早い時代にそのような原始大質量スターバーストが存在していたのかは未解決のままである。塵に富んだ大質量スターバースト銀河の赤方偏移分布(z分布)の測定結果は、選択効果のために実際よりも低めに見積もられているのではないかと長い間考えられてきたが、最近z = 5程度の高い赤方偏移を持つものが複数発見されたことで確かめられた。本論文では、サブミリ波カラーによる選択法により見いだされた、z = 6.34にある大質量スターバースト銀河について報告する。我々は、一連の分子輝線と原子微細構造冷却輝線から赤方偏移を明確に決定した。これらの輝線の測定値は、この銀河内に太陽の1,000億倍という質量の、高励起状態かつ化学的に進化した星間物質があることを示しており、それは少なくとも全バリオン質量の40%を占めている。「最高星形成率スターバースト」は、天の川銀河の2,000倍以上の効率でガスを星に転換しており、この割合は時代によらず最高の観測値である。高赤方偏移に向かって宇宙の星形成率は全体的には低下しているにもかかわらず、少なくともビックバンから8億8000万年後頃の早い時期には最大規模の激しいスターバーストが存在する環境が熟成していたようである。

