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構造生物学:テトラヒメナのテロメラーゼホロ酵素の構造

Nature 496, 7444 doi: 10.1038/nature12062

テロメラーゼは、その内部にあるRNA鋳型と特殊なテロメラーゼ逆転写酵素(TERT)を用いて染色体末端にテロメア反復配列を付加することにより、ゲノムの完全性を維持している。しかし、生物学的機能を持つテロメラーゼホロ酵素内部で、タンパク質サブユニットとRNAサブユニットが物理的にどのような関係にあるのかは解明されていない。本論文では、テトラヒメナ(Tetrahymena thermophila)のテロメラーゼホロ酵素の電子顕微鏡法により決定した構造を報告する。ホロ酵素の7個のタンパク質サブユニットのうちの6個と、テロメラーゼRNA(TER)のTERT結合領域の位置が、親和性標識によって決定された。高分解能構造とのフィッティングによって、リボ核タンパク質(RNP)触媒コア中でのTERT、TER、p65の配置が明らかになった。p50は、RNP触媒コア、部分複合体p75–p19–p45、DNAに結合するTeb1の間をつなぎ合わせるハブという、予想外の役割を担っている。in vitroでのホロ酵素の完全な再構築により、これらの相互作用が、連続的なテロメア反復配列合成において果たしている機能が特定された。これらの知見により、テロメラーゼホロ酵素の組み立てと生理的機能に必要なサブユニット間結合の広範なネットワークの概要が、初めて明らかになった。

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