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発生:位相勾配がコードする胚パターン形成のスケーリング

Nature 493, 7430 doi: 10.1038/nature11804

胚パターン形成の基本的特性の1つに、例えば成長中などに、体全体のサイズが変化しても、各部位の釣り合いを保って(スケーリング)、それを安定的に維持する能力がある。顕著な例は脊椎動物の体節形成の間に起こる。胚のサイズを実験的に小さくすると、比率を維持したままの小さな体節ができ、その結果、正常な数の体節が形成される。数十年にわたって実験や理論研究が行われてきたが、その基盤となる機構についてはよくわかっていない。近年になって、遺伝子活性の超概日性の振動が、体節形成の時間的制御と関連付けられたが、スケーリングとの関連については不明である。本研究では、遺伝子振動動態のスケーリングが、体節スケーリングの基盤となっていることを示す。この研究のために、我々は新しい実験モデルを作製した。このモデルは、ex vivoでの初代細胞培養解析であり、ほぼ単層の前体節中胚葉細胞(mPSM)における、マウス中胚葉のパターン形成と体節スケーリングを再現する。遺伝子活性のリアルタイム画像化と組み合わせることで、位相振動における漸進的変化を定量化できるようになり、その結果としてmPSMの全体にわたって生じる位相勾配を測定できる。きわめて重要なことに、この位相勾配は、さまざまな長さのmPSMにわたって決まった振幅を維持することによってスケーリングを実現する。我々は、この位相勾配の傾きが、体節サイズの単一の予測パラメーターであり、サイズや温度に依存しない様式で機能することを示し、これまで知られていなかったスケーリングの機構を明らかにする。重要なことに、分子勾配と違って、位相勾配により動的な細胞状態の分布を説明できる。したがって、今回の位相勾配のスケーリングに関する知見は、新しいレベルでの動的な情報処理を示しており、胚のパターン形成とスケーリングにおける、位相勾配によるコード化の概念に対する証拠となる。

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