Letter

社会心理学:自発的な寛大さと計算された強欲

Nature 489, 7416 doi: 10.1038/nature11467

協力はヒトの社会行動の中心となる。しかし、協力を選択するには、各個人が他人の利益のために個人的コストを負担する必要がある。今回我々は、二重過程理論の枠組みを用いて、ヒトにおける協力の意思決定の認知基盤を調べた。ヒトはもともと利己的な傾向があって、協力的に行動するには積極的な自制心が必要であるのか、あるいは、「合理的な」自己利益にとって有利になるような熟考や未来に対する推論によって、直観的に協力するのかどうかを検討した。この問題を調べるため、経済学ゲームを用いた10の研究を行った。さまざまに設計された実験全般にわたって、より迅速に決断に至る被験者は、より協力的であることがわかった。さらに、被験者に迅速に決断するよう強制すると、貢献が増加するが、被験者に熟考するように指示し、十分に時間をかけて決断するよう強制すると、貢献が減少する。最後に、被験者に直観を信じるように誘導した場合は、より多く熟考することを促した場合と比較して、貢献が増加する。我々は、これらの結果の説明として、協力が直観的なのは、協力が通常有利に働く日常生活において協力の経験則が発達するからだという考え方を提案する。次に、我々はこの提案した機構により生じる予測が正しいことを証明する。我々の結果は、直観が社会的ジレンマにおける協力を支持すること、また、熟考によってこのような協力的傾向が弱められうることを証明する収束的証拠を示す。

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