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遺伝:TNF受容体1の遺伝的リスクは多発性硬化症における抗TNF療法の転帰を反映する

Nature 488, 7412 doi: 10.1038/nature11307

全ゲノム関連研究(GWAS)を用いた一般的な疾患に関連する遺伝的変異の同定は、大きな成果を上げているが、どの変異が疾患の原因であるのか、また、それらが疾患においてどのような役割を担っているのかを示すことは困難である。さらに、これらの変異の疾患リスクへの寄与は小さいため、その医学的関連について疑問の声が出ている。今回我々は、腫瘍壊死因子受容体1(TNFR1)をコードするTNFRSF1A遺伝子の一塩基多型(SNP)の1つについて調べた。GWASにより、TNFR1は多発性硬化症(MS)に関連するが、関節リウマチ、乾癬およびクローン病などのほかの自己免疫疾患には関連していないことがわかっている。MSについてのGWASデータを1000ゲノムプロジェクトのデータと合わせて解析することで、我々はrs1800693と呼ばれるこのSNPが、TNFRSF1A領域内のMS原因変異であることを強力に示唆する遺伝学的証拠を示す。さらに、このMSリスク対立遺伝子が、TNFを遮断できる新規の可溶型TNFR1の発現を直接指示することを示す機能研究により、これを実証する。重要なことに、TNF遮断薬は、MSの発症あるいは悪化を促進させる場合があるが、rs1800693と関連のない自己免疫疾患の治療には非常に有効であることが証明されている。このことは、TNF遮断薬を用いた臨床経験はrs1800693のMSとの関連に類似しており、また、MSに関連するTNFR1変異はTNF遮断薬の効果を模倣することを示している。したがって、我々の研究は、一般的な自己免疫疾患全体のGWAS比較、および疾患に関連する遺伝的変動の機能的結果の検討によって、臨床診療に有益な情報が得られる可能性があることを示している。

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