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細胞:ヒトCST複合体はテロメラーゼ活性を終結させる

Nature 488, 7412 doi: 10.1038/nature11269

テロメアは染色体の末端の分解や融合を防ぐ働きをしており、ヒトのテロメアの長さは、細胞の寿命に対する重要な決定因子である。胚発生の際やがんの場合には、酵素テロメラーゼが働いて、テロメアDNAの短縮に対抗している。がん細胞で明らかになったように、ヒトのテロメラーゼは細胞周期のS期にテロメアのシェルタリン成分TPP1に結合し、1回の伸長サイクルで約60ヌクレオチドを付加する。その後にテロメラーゼの作用は終結するが、その仕組みはまだ不明である。本論文では、テロメアの保護とDNA代謝にかかわることが以前に報告されているヒトCST(CTC1、STN1およびTEN1)複合体がテロメラーゼ活性を阻害することを明らかにする。この阻害は、プライマーの隔離と、テロメラーゼの処理能力を高める因子であるPOT1(protection of telomeres 1)–TPP1との物理的相互作用によって起こる。CSTはテロメアDNAに対する結合に関してPOT1–TPP1と競合し、CSTとテロメアDNAの結合は、S期後期/G2期にテロメラーゼが作用する際にだけ上昇し、これと同時にテロメラーゼの作用が終結する。CSTを欠乏させると、テロメラーゼの作用が過剰に続き、テロメア伸長が促進される。CSTは、テロメラーゼが伸長させたテロメアに結合することによって、個々のテロメアにおけるテロメラーゼの作用を、1回の細胞周期当たりほぼ1回の結合と伸長だけに制限する働きをしていると我々は考える。これらの知見は、テロメラーゼがかかわるテロメア伸長反応をまず開始させ、次いで終結させる一連の過程を明らかにしている。

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