Article 脳:ゼブラフィッシュの運動適応時における脳全体にわたる神経活動動態 2012年5月24日 Nature 485, 7399 doi: 10.1038/nature11057 神経科学の基本的問題の1つに、神経回路は全体としてどのように行動を生み出し、その行動を感覚フィードバックの変化に対して適応させるか、というものがある。今回我々は、二光子励起カルシウム画像化法を用い、遺伝的にコードされているカルシウムセンサーを発現しているゼブラフィッシュの脳全体で、麻酔下の動物がバーチャル環境と相互作用をして、視覚的フィードバックの変化に対して運動出力を適応させる際に見られる多数のニューロンからなる集団の活動を細胞レベルで記録した。さらに、この適応運動にかかわる神経ネットワークの動態を、4つの型の応答特性に成分分解して、各対応部位の解剖学的地図を作成した。これらの信号サブセットの1つは行動調節の際に出現するもので、運動学習を駆動する機能的要素の候補である。下オリーブの破壊実験から、オリーブ小脳回路が適応運動に特定の機能的役割を果たしていることが示された。この研究法で、行動中の脳全体にわたる活動動態が、単一細胞の分解能で解析可能になる。 Full Text PDF 目次へ戻る