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環境:温暖化実験では気候変動に対する植物の生物季節学的応答が過小に見積もられている

Nature 485, 7399 doi: 10.1038/nature11014

全球的な気候変動に対する植物の応答を推定するうえで、温暖化実験への依存はしだいに大きくなってきている。実験で将来の応答に関して意味のある予測を得るには、花成および展葉の時期の前倒しなどの、気温変動および近年の温暖化に対する応答の実証的記録が実験に反映されていなければならない。我々は、気温感受性の一般的な尺度(1℃当たりの日数変化)を用いて、4つの大陸にわたる植物1,634種の観察研究と温暖化実験で明らかにされた生物季節学的特性(周期的に起こる生活史事象の時期)を比較した。温暖化実験では、長期的な観察結果に比べると、花成および展葉の時期の前倒しがそれぞれ、8.5分の1および4.0分の1と過小に見積もられることがわかった。実験と観察の双方に共通する種に関して見ると、実験による結果は、符号または大きさの面で観察データと一致しなかった。観察データでは、春季に最も早く花成を行う種の気温感受性が最も高いことも明らかになったが、この傾向は実験データには反映されていなかった。このような重大な不一致は、研究期間の長さおよび実験で操作された温暖化の程度とは無関係なようである。しかし、実験と観察とのこうした相違は、観察データ中の複数の駆動要因どうしの複雑な相互作用によって生じている可能性があり、また、実験で光照射度が下がったり土壌が乾燥したりしたために、操作された温暖化に対する生物季節学的応答が減衰するような、修正可能な人為的結果から生じているのかもしれない。今回の結果は、実験の情報のみから作られた生態系モデルに不確実性をもたらすとともに、そうしたモデルを用いて予測された、気候変動への生物応答を再評価すべきであることを示唆している。

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