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細胞:解糖活性のあるオリゴデンドロサイトはミエリンおよび長期にわたる軸索完全性を維持する

Nature 485, 7399 doi: 10.1038/nature11007

オリゴデンドロサイトは、中枢神経系のミエリン形成グリア細胞で、長期にわたる軸索完全性の維持にかかわっている。しかし、その働きの基盤となる支持機構は解明されていない。本論文では、条件的Cox10(プロトヘムIXファルネシルトランスフェラーゼ)変異マウスを作製することによって、軸索–グリアの相互作用の代謝構成要素を明らかにした。この条件的Cox10変異マウスでは、オリゴデンドロサイトおよびシュワン細胞はミトコンドリアで安定したシトクロムc酸化酵素(COX、ミトコンドリア複合体IVとしても知られる)を組み立てられない。条件的Cox10変異マウスの末梢神経系では、ミエリン形成不全を伴う重度の神経障害、異常なレーマック繊維束、筋萎縮および麻痺が見られる。また、ミトコンドリア呼吸の障害がグリア細胞死を引き起こさなかったことは注目すべきである。この条件的Cox10変異マウス成体の中枢神経系では、脱髄、軸索変性あるいは二次炎症の兆候は全く見られなかった。COX阻害物質に感受性を示す培養オリゴデンドロサイトとは異なり、髄鞘形成後のオリゴデンドロサイトはCOX活性がない場合にもよく生き延びる。さらに重要なのは、in vivoの磁気共鳴分光法による測定で、この変異マウスの脳の乳酸濃度は、対照マウスより増加していたが、これが揮発性麻酔剤に暴露されたマウスにおいてのみ検出されたことである。これは、オリゴデンドロサイト由来の好気的解糖産物が、白質路内で迅速に代謝されることを示している。ミエリン化した軸索はエネルギーが枯渇した場合に乳酸を使用できるので、我々の知見は、軸索–グリアの代謝共役が生理学的な機能を助けるというモデルを示唆している。

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