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医学:FLT3のITD変異がヒト急性骨髄性白血病の治療標的であることの検証

Nature 485, 7397 doi: 10.1038/nature11016

がんの有効な標的治療法の開発は、悪性腫瘍の発生病理に原因としての役割を果たす疾病関連「ドライバー」変異と、がんの発生と維持には不必要な「パッセンジャー」変異とを区別することにかかっている。臨床的に効果のある標的治療のトランスレーショナル研究では、パッセンジャー変異からドライバー変異を明確に見分けることが可能と考えられ、ヒトがんの生物学的性質について有用な手がかりが得られる。FLT3の活性化型遺伝子内縦列重複変異(FLT3-ITD)は、急性骨髄性白血病(AML)患者の約20%に検出され、予後不良と関連している。初期のFLT3阻害剤にはっきりした臨床効果が見られないなどの科学的および臨床的証拠が多数あることは、FLT3-ITDがパッセンジャー変異であるらしいことを示唆している。今回我々は、FLT3-ITDキナーゼドメイン内の3つの残基における点変異を報告する。これらの点変異は、FLT3、KIT、PDGFRA、PDGFRBおよびRETの試験的阻害物質であるAC220(キザルチニブ)に対してin vitroで高い抵抗性を与える。これらのアミノ酸部位のうちの2つでAC220抵抗性置換の進化が、AC220に抵抗性を獲得したFLT3-ITD陽性AML患者8人のすべてで認められた。この知見は、FLT3-ITDがドライバー病変で、ヒトAMLの有効な治療標的である可能性を実証している。AC220抵抗性のFLT3キナーゼドメイン変異体は、今後のFLT3阻害剤開発にとって非常に価値の高い標的となる。

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