Letter 宇宙:ヘリウムに富んだ恒星コアの潮汐破壊で生じた紫外線–可視光フレア 2012年5月10日 Nature 485, 7397 doi: 10.1038/nature10990 恒星の潮汐破壊と降着から生じた放射のフレアは、超大質量ブラックホールのマーカーとして使うことができる。こういう場合を除けば、このようなブラックホールは、遠方銀河の中心に休止状態で潜んでいて、検出されない。今までの対象となったフレアは、予想とよく一致した形で減少する光度曲線を持っていたが、増光現象のほうが観測されていなかったので、破壊された星の破壊時期や種類を絞り込むことはほとんどできなかった。最近、候補となる2つの「相対論的」潮汐破壊事象が発見され、その極X線光度とシンクロトン電波放射はそれぞれ、相対論的ジェットからの放射の開始として解釈されている。本論文では、赤方偏移0.1696に位置する、活動していない銀河の中心核領域から生じた明るい紫外線–可視光フレアについて報告する。観測された連続スペクトル光は、単純な降着デブリ円盤に対して予想されたものより低温だが、光度曲線の増加と崩壊は十分にサンプリングされていて、予想された質量降着率に従っており、モデル化によって破壊の時期を二日の精度で決めることができる。ブラックホールの質量は、破壊した星の質量と半径に依存する因子を法として合同な、太陽質量の約200万倍であることがわかった。束縛されていないデブリからのイオン化したヘリウムの分光学的特徴に基づいて、破壊した星はヘリウムに富んだ恒星コアであったことが確定された。 Full Text PDF 目次へ戻る