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医学:mTOR シグナル伝達の翻訳特性ががんの発生と転移を誘導する

Nature 485, 7396 doi: 10.1038/nature10912

mTOR(mammalian target of rapamycin)キナーゼはタンパク質合成の主たる調節因子で、栄養感知を細胞の増殖とがんに結びつける。しかしながら、下流の翻訳調節されている遺伝子発現ノード(これががん発生を指示していると思われる)については十分わかっていない。我々はリボソームのプロファイリングを用い、発がん性のmTORシグナル伝達による前立腺がんゲノムの特殊な翻訳を明らかにし、細胞増殖、代謝、浸潤にかかわる遺伝子群の著しく特異的なレパートリーを示す。前立腺がんの直接浸潤ならびに転移において発がん性のmTORシグナル伝達の下流で働くことが示されている、翻訳制御された浸潤指向性のmRNAの一群を機能的に解析し、この知見をさらに拡張させた。さらに臨床的に重要なmTORのATP結合部位の阻害剤INK128を開発した。この物質は、この遺伝子発現シグネチャーを再プログラム化して、現在のところ治癒が望めない前立腺がん転移に対し治療的有効性を示す。まとめるとこれらの所見は、いかにして「がん性」翻訳装置が、転移などのがん細胞特異的な行動を誘導するのか、そしてこれがどのように治療の標的になり得るかについての理解を深める。

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