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医学:IFITM3はインフルエンザの罹患および死亡を低減させる

Nature 484, 7395 doi: 10.1038/nature10921

2009年のH1N1インフルエンザパンデミックは、新規の呼吸器ウイルスがどの程度の速度で広がりうるのか、そして一般的には軽度な感染が、人口の一部集団では重症となり高い死亡率をもたらす可能性があることを示した。最近のin vitro研究で、インターフェロン誘導性膜貫通型(IFITM)タンパク質ファミリーのメンバーが、複数の病原性ウイルスの複製を強力に制限することが示されている。in vitroでのIFITMタンパク質の作用の大きさおよび幅広さから、このタンパク質がインフルエンザウイルスなどのこのようなウイルスに対する内因性の耐性にとってきわめて重要であることが示唆される。今回我々は、ノックアウトマウスのモデルを用いてこの仮説を直接検証し、in vivoでA型インフルエンザから宿主を守るには、IFITM3が不可欠であることを明らかにする。Ifitm3を欠失するマウスを、通常は病原性の低いインフルエンザウイルスにチャレンジ感染させると劇症ウイルス性肺炎を発症し、これは非常に病原性が高かった1918年のインフルエンザ(いわゆる「スペイン風邪」)による被害とよく似ていた。同様のウイルス複製の亢進はin vitroでも認められたが、Ifitm3の再導入によって保護作用が回復した。IFITM3がヒトへのインフルエンザウイルス感染に果たす役割を検証するために、我々は、季節性インフルエンザまたはパンデミックインフルエンザH1N1/09ウイルスで入院した患者のIFITM3対立遺伝子を調べた。統計学的に有意な数の入院被検者で、スプライス受容部位が変化したマイナーIFITM3対立遺伝子(SNP rs12252-C)が比較的多く存在することがわかり、また機能分析から、マイナーCC遺伝子型IFITM3のin vitroでのインフルエンザウイルス感染抑制力が低いことが明らかになった。今回の結果は、単一の内因性免疫エフェクターIFITM3の作用が、マウスおよびヒトでインフルエンザウイルス感染の経過を大きく変えることを示している。

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