Letter 宇宙:赤色巨星分岐の先端にある星の周辺に近接して存在する、大きな透明の粒子からなるハロー 2012年4月12日 Nature 484, 7393 doi: 10.1038/nature10935 中間質量の星は、低速で高密度の星風に外層のほとんどを放出することによって、その一生を終える。星の脈動によってガスは、塵の凝集に十分なほどの低温である高度にまで上昇し、塵は次いで輻射圧によって加速され、ガスを取り込み、星風を駆動すると考えられる。しかし、質量消失の原因を明らかにすることは困難であった。それは、星からわずか数十ミリ秒角のところにある希薄なガスと塵の観測が難しいためである。この理由から、星の光からアウトフローへと十分な運動量を輸送する方法についての考え方は一致していない。本論文では、ヘルツシュプルング-ラッセル図の漸近巨星分枝に位置する3個の星の星周塵の殻について、空間的に解像された多波長観測の結果を報告する。塵の殻の半径は、散乱光による撮像では著しく小さく(星の半径の約2倍以下)、予想外に大きな粒子(半径約300ナノメートル)の存在が観測される。光球にこのように近接していることは、この塵は星の光を透過させる種類のもので、したがって強い輻射場による昇華に耐えられることを示している。透明性は通常、輻射圧が星風の駆動には不十分であることを示唆するが、輻射場は、光子吸収ではなく、光子散乱によってこのような大きな粒子を加速でき、これは振幅の小さい脈動星に対する妥当な質量消失機構といえる。 Full Text PDF 目次へ戻る