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地球:冥王代マグマの酸化状態と地球初期大気に対する影響

Nature 480, 7375 doi: 10.1038/nature10655

マグマによる地球内部からの揮発性物質の脱ガスは、4,000 Myr以上前の最初期の大気組成の決定に大きく関与していたと考えられる。水素、炭素、窒素、酸素、硫黄という元素の一覧を見てみれば、放出される火山性ガスに含まれる分子の化学種は酸素の圧力(フガシティー)に強く依存していることがわかる。酸素フガシティーが鉄–ウスタイト緩衝剤により定義される値に近い還元されたメルトは、CH4、H2、H2S、NH3、COなどの揮発性化学種を生じるが、鉄カンラン石–磁鉄鉱–石英緩衝剤に近いメルトは現在の条件に近く、H2O、CO2、SO2、N2が支配的であると思われる。現在より3,850 Myr前以前(すなわち冥王代)の地球マグマの酸化状態に対する直接的な制約条件は、岩石の記録が少ないか存在しないためにあいまいである。地球史の最初期にあたるこの時代から得られた試料は、既知の岩石記録以前のものであり、約4,400 Myr前に近い年代の火山性岩屑ジルコンに限られる。本論文では、冥王代の火山性メルトの酸化状態を決定するための、ジルコン結晶へのセリウムの混入に基づく酸化還元状態に敏感な較正を行った結果を報告する。メルトの平均的な酸素フガシティーは、現在の条件と同様に、鉄カンラン石–磁鉄鉱–石英緩衝剤によって定義される酸化状態と一致することがわかった。さらに、選択した冥王代のジルコン(マントル由来のメルトからのみ結晶化したことと一致する化学的特性を持つ)は、約4,350 Myr前にはすでに、酸素フガシティーが始生代と現在のマントル由来の溶岩に似ていたことを示唆している。これらの結果は、太陽系形成史初期の約200 Myrより後の地球内部の脱ガスは結果として還元的大気を作らなかったことを示唆している。

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