Letter

物理:二次元フェルミ気体における対形成擬ギャップの観測

Nature 480, 7375 doi: 10.1038/nature10627

フェルミオンの対形成は自然界にあまねく見られ、多くの現象の基盤となっている。その例としては、超伝導、3Heの超流動、中性子星の異常な回転や、強く相互作用するフェルミ気体における二量体のボース–アインシュタイン凝縮とBCS(バーディーン、クーパー、シュリーファー)領域の間のクロスオーバーなどが挙げられる。相互作用多体系は、二次元に閉じ込められるとさらに微妙な効果を見せるが、その多くは原理的には解明されていない。最も顕著なのは銅酸化物の高温超伝導現象だが、まだ説明されていない現象である。これは結晶構造の二次元構造と密接に関係している。特に、多体対形成が高温で確立される仕組みや、これが超伝導に先立って起こるのかどうかはわかっていない。本論文では、強結合領域で調和的に閉じ込められた二次元原子フェルミ気体で、超流動転移温度より上で多体対形成ギャップを観測したことを報告する。この気体のスペクトル関数の測定は、固体の角度分解光電子放出分光法と似た運動量分解光電子放出分光法を使って行った。この観測は、超冷原子気体を使って層状二次元強相関超伝導体を模倣するうえでの重要な第一歩となる。

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