Article 遺伝:マウスの遺伝子機能の全ゲノム解析研究に使うための条件的ノックアウト資源 2011年6月16日 Nature 474, 7351 doi: 10.1038/nature10163 胚性幹細胞における遺伝子ターゲッティングは、マウスゲノムを操作する主要技術となっており、対立遺伝子の設計や条件突然変異生成の利用を比類ないほどの高精度で可能にしている。こうした利点をさらに広範な研究に活用するために、大規模なマウスノックアウト計画によって、すべてのタンパク質コード遺伝子でのターゲッティングによる変異の永久的資源が作り出されつつある。本論文では、レポーターで標識した条件的対立遺伝子を作製するためのハイスループットな遺伝子ターゲッティングパイプラインの確立について報告する。コンピューターによる対立遺伝子設計、96ウェルのモジュラーベクター構築、効率の高い遺伝子ターゲッティング戦略を組み合わせ、今までに例のない規模で遺伝子を変異させた。これまでに、高い生殖系列継承能を持つC57BL/6N胚性幹細胞で、ベクターが12,000以上、ターゲッティングによる条件的対立遺伝子が9,000以上作り出された。今回の研究で示されたハイスループットなゲノム操作技術は、ラットやヒトの幹細胞にも広く応用可能であり、哺乳類ゲノムにコードされているすべての遺伝子の機能解明をめざす今後の全ゲノム解析研究を支える基盤の1つとなる。 Full Text PDF 目次へ戻る